大阪全労協第28回定期大会
   共謀罪と憲法改悪が生み出すファシズムを
        労働運動は絶対に許さない!

           7月22日(土)  エルおおさか   
 
5月15日朝、共謀罪が成立しました。
これまでの、「犯罪行為の実行によってのみ刑罰が科せられる」という法治主義の原則が、事前に共謀があれば罰する
という社会の有りさまを根底から変える改悪が政治的かけひきのなかで強行可決されてしまいました。これに先立ち
盗聴法が拡張されています。立会人を置かなくてもよし、対象犯罪を広げるなどして使いがっての良いものへ変えました。
お上の判断で堂々と監視体制はしかれることになります。もちろん、秘密保護法もあり、警察が何をしているのかは闇の
なか。検察が立件したときにのみ、その一部が明らかになります。

 

 この治安立法に対して、国連人権理事会から委託をうけた委員は「プライバシ−や表現の自由に対する不当な制約
が生じるおそれがある」と警告をだしたけど、政権はこれに抗議するという手にでた。満州事変後、リットン調査団に対
する時の政府と類するものを感じます。
    共謀罪の強行成立を弾劾する特別決議
 
 森友・問題加問題で支持率の急落による都議選の惨敗は、「そ〜れ見たことか」と胸をなでおろすできごとだったけど
はて、小池さんは改憲論者であるし、西の維新の会と同じ、自民党の補完勢力。負け続けている癖で、大局を見逃しては
いけません。
       
 
安倍政権が特効薬のように宣伝した「3本の矢」「アベノミックス」は何のことはない、国家財政をひたすら流しつづけ、
お金を世の中にばらまいて景気浮揚をはかるという節度なき財政運営でしかなかった。こんなもの昔の経済学者はもち
ろん、一般市民にもすぐわかる。国家赤字の急増とインフレにしかならない。ところが、目指した2%のインフレは達成でき
ず、赤字ばかりが増大する。こととなりました。

 

 
 第三次安倍政権以降、年金基金を株式市場にふりわけ、株価の下支えを行ない富裕層のための見せかけの好景気を
演出して、企業・法人の内部保留は2015年度377兆円。毎年20兆円をうわまる。統計によれば、年度内利益は50兆円で、
26兆円が配当にまわされています。単純に計算して、この国の在住者に対して25万円が配当されている計算になります。
もちろん、そんな配当をわたしたちは受け取ってはいません。
目もくらむような利益剰余金が冨裕株主に貫流し、ほぼ同額が企業の内部保留として積みあがっているのです。
そして一方・・・

 
2015年段階で非正規職労働者は1980万人。同じデ−タ−で昨年は2023万人、43万人増加している。内訳をみると、65才
以上の労働者が増加しています。いよいよ高齢化社会が進み、高齢者がいつまでも働かなくてはならない状況が深化し
てるといえます。今後派遣労働が拡大することを考えると、更なる格差の深化拡大がみえてきます。一旦非正規になると
そこからは出ることができない闇社会であり、希望が見えない社会があります。

 
 トランプ政権が登場し、橋下を一回り大きくした訳がわかんないタイプといえるかもしれない。シリアにトマホークを
打ち込み親ロシアの筈がロシアとの関係はご破算となった?新自由主義の権化TPPもおかげ?であえなく消えてし
まいました。しかし世界を股にかけたグロ−バル企業が世界中で安い賃金で大もうけをし、それぞれの国内産業を空洞
化させ、中間層は没落して人は何のために生きるのか、という根源的な問いに至る貧困を世界中にまき散らしてきまし
た。ある意味で、ラストベルトと呼ばれるアメリカ白人労働者のトランプ支持はそのような人を踏みにじる資本主義のあり
方に対する抵抗とも言えます。強いアメリカではなく、世界の人々が安心して生きることのできる相互関係をつくってい
かなければならないと想います。

 
韓国に文在寅政権が登場しました。南北問題については話し合いで解決を揚げるこれまでの何でも対決路線と違う政権
です。北朝鮮とアメリカがチキンレ−スをくりひろげ、中国は覇権主義を衣の端から覗かせながら軍拡路線で東アジア-
東南アジアでえ緊張をつくりだしています。東アジアは冷戦時代さながらの対決が続いています。いつの時代も国内の
矛盾は近隣諸国との緊張激化で民衆の目を根本からそらされ排外主義が勢いを得ていきます。中国の軍拡路線と北朝鮮
の核武装化は日本の右回転をつくりだし、防衛費の増大、これまで派遣できなかった沖縄南西諸島への自衛隊派遣という
形で進んでいますし、辺野古新基地の建設は沖縄の民意を完全に踏みにじりながら強行されています。敗戦後、海兵隊は本
土にも駐留していましたが、今や本土の反対の意思は尊重されても、沖縄の総ぐるみの民意は顧みることはされません。唯
一の本土決戦で沖縄を犠牲にshして終戦終結がはかられ復興がおこなわれ、今また、民意を踏みにじる政権の政策を許して
はなりません。

 
対決路線と排外主義の扇動で進んでいくのはそれぞれの国の軍需産業の隆盛であり、犠牲にされるのはすべての国の
人々の暮らしです。
私たちは、人々の生活を犠牲にしながら進む双方の緊張激化政策に異をとなえ、難しいかじ取りを迫られる文在寅政権
の緊張緩和路線に大いに期待をしながら、安倍政権の軍拡路線と対決していく必要があります。

 
これまで記してきたように、年々政治情勢は厳しさが強まってきています。当然のように労働運動も例外ではなく、労働
法制改悪の動きはとどまるところを知りません。また、それに連動するように、私たちが日常の労働相談でも経験してい
るところですが、ふざけきった不誠実な使用者たち、っそれとつるんで団体交渉をわが物に仕切ろうとする労務屋弁護
士・社労士連中、そういった悪徳企業を監視すべき監督官庁にある労基署の優柔不断な姿勢、労働者の救済機関である
はずの労働員会の後退した審理、などなど、「ミニ・アベ」があちこちに増殖している。
大阪全労協の仲間たちはますます厳しくなる社会情勢の中で、自分たちにできる闘い、自分たちがやらなければいけな
い闘いを懸命に闘っています。また、闘うことで新たな仲間の組合加盟につながっています。

 
  特別講演は労働者弁護団の永嶋さん。
 福沢諭吉が「今の学者は内の1方に身をまかして、外のつとめを知らざる者多し」と。学者は学内だけでなく、
ひろく学問成果を社会に語らねばならないと諭したけど、安保法しかり、共謀罪しかり。啓蒙活動で目立つのを
避けた学者が多数いたように思います。
早くから、永嶋さんは「共謀罪」の問題点を街頭で訴え、時間がゆるす限り講演にもでかけられておられた。
それにしても、永嶋さんにお会いしてから30数年、お互いに老けました。以下講演報告です。 
               

 
 労働運動・社会運動と共謀罪
たとえば、「殺人罪」は人を殺した者は云々、「窃盗罪」はモノを盗んだ者はと書いてあります。テロ等準備罪と
よくにた名前の罪で、通貨偽造準備罪がありますが、法律には「通貨等を準備した者は」と書かれています。今回
の法案は「二人以上で計画した者は」と書いてあります。3回法案にだした共謀罪をいいかえただけ。テロ等準備
罪とよびたかったら、「●●を準備した者は処罰する」と記さなければ法律にならない。この法律では「テロリズ
ム集団」を定義していない。「テロリズム集団その他の」と記載されて、その他の定義がない。

 

共謀罪は「条約締結のために必要」だったか。
7月11日に日本政府が、国連に「条約受諾します」っていう手紙を送って手続き完了。国連のだれかが調べるわ
けではない。そもそも過去廃案になった共謀罪や、今回のテロ等準備罪も必要なかった。

共謀罪に関係のない一般人とは誰のことか
大臣は、一般人に人々には関係がないと総理は言った。組織的犯罪集団に限定されると何度も彼は言ったけど、組
織的犯罪集団は共謀の主体ではなく共謀の内容です。組織的犯罪集団のことを計画すること。「おまえ組織的犯罪
集団のこと計画したやろ〜」と言われればおしまい。既遂の場合はやったことが、団体としてやったかが客観的に
問題になる。計画だから頭のなかの世界になってしまう。審議終盤に「主体に限定はない」と刑事局長が言いきり
ました。限定されているから一般人には関係がデマだという理由は、「限定されていない」という意味でデマだと
いうことと、「限定されていたらいいのか?」一般人と一般人でない人とを線を引いて、自分は一般人だから適応
されたら嫌やけども、一般人でない人に適応するのはいいのか、というそもそもの問題があり、反対運動をしなが
ら十分に批判しきれていない。

共謀罪という「テロ対策」は誰にむけられているのか
既遂、未遂だったら死体があったり、盗まれたものがある筈です。計画ってのは「頭の中」だけ、物証は要らない。
人が死んでいたら、モノを盗んだら何月何日ににナニしたと言えるけど、計画の中身自体の何月何日にナニする中
身と二人でお話ししたことが、あいまいですんでしまう。「言うた、言わへん」の世界。予防して一網打尽が可能。
「何でもあり」になってしまうから「お上」が目をつけたら「やってまえ」になってしまう。

何が共謀罪の成立を許したか
3回廃案になったこの法律が、テロの問題も含めていままでと違うキャンペ−ンをはられて、それが通用したのか?
国会審議ひどかった。衆議院30時間。法務委員会で30時間きたので採決しましょうと言ったのは、大阪維新の
議員。彼は法務委員ではない。そのあと、付帯決議のなかに「正当な活動には適応しないように注意する」を読み
上げたのは大阪の公明党議員。参議院の法務委員会では中間報告という奇手で採決を放棄しまた。なんでそんなこ
とができたのか考えなくては・・・
テロいうたら何でもありか?不安と恐怖はどこからやってくるのか。安心・安全は無二の価値か、安心安全はすば
らしいものだとホンマか?戦後、犯罪件数がいちばん多かったのは2002年。始めて共謀罪が国会に提出された
翌年。この15年で激減。1/3に減っています。今年は前年同期の7%減。これだけ犯罪が減っている国で何故、
共謀罪が必要とされるのかを考えなければ。公務員で増えてるのは警察官だけ。共謀罪ができて、これからどうな
りますか?  より、共謀罪をつくって資本と警察は何をしようとしているのかを考えるべきでは。それに対して
どうするかと思います。
 委縮せず、声をあげつづけ 共謀罪廃止の日まで共謀罪に反対しよう