関西レインボ−フェスタ2016     
              by扇町公園  報告

   

 「暑かった!」――もう、この日はその一言に尽きたかと思われました。何がって、レインボーフェスタ!2016が開かれた
10月8日のことですよ。10月も始まってすでに1週間が過ぎたというのに、この日、大阪の最高気温は31.1℃を記録し、
なんと過去50年間の最高気温となりました。

 
 そんな暑い陽気の中、別の意味でアツいフェスタが朝の10時から16時まで大阪・扇町公園で開かれていました。もう長い歴
史を持つこのフェスタは、セクシュアル・マイノリティ(最近は「LGBT」と言った方が通りがいいのかもしれませんが、実は
L<レズビアン>・G<ゲイ>・B<バイ>・T<トランス>以外にももっともっと多様なアイデンティティの形があります)に
よって開かれ、性の多様性を社会に訴える絶好の機会でもあります。

 
 公園のあちこちに、当事者団体や当事者ではなくともこの趣旨に賛同した団体によるブースが開かれ、メイン会場では、自分な
りのスタンスで自己表現をしているアーティストやパフォーマーによるステージが繰り広げられています。

 そんな公園を1時間ほどいろいろ見て回りましたが、ともかく暑い! 早々にドリンクを売っているブースでお茶を買いました。
また、アーティストのひびのまことさんが中心になっているブース(正確な名称を忘れてしまいました。ごめんなさい)ではセク
シュアル・マイノリティの問題と反天皇制の課題が問いかけられていて、とくに、ともすれば政治性抜きのフェスタのためのフェ
スタに終始しようとする傾向に対するアンチテーゼを積極的に打ち出していこうという姿勢が垣間見えました。このブースでは感
想を書く用紙があったので、ここのブースで投げかけられている問いかけを見て映画『パレードへようこそ』(イギリスのゲイの
運動と炭鉱労働者の運動が出会い連帯に至る様子を描いた作品)を思い出した、まさにシングルイッシューの運動が外部とどう
連帯するのかが問われている、というような意味のことを書きました。

 
 ところで、教育合同はこのフェスタに協賛して、今年は<違ったままで生きよう!><教室の中を虹色に!>と大書された、鮮
やかなレインボーカラーの横断幕を作成しました。防水加工の丈夫な生地でかなり長持ちしそうな素敵な出来栄えのものです。教
育合同にとって性の多様性の問題は他人事ではなく、ひとつは組合員が教室で出会う児童・生徒の中に確実に存在している当事者
たちとどのように出会い、どのように寄り添っていくかという問題であり、もうひとつは組合員の中に当事者がいるときに組合運
動としてどのように展開していくのか、という問題です。

   
 実は、後者の問題については、すでにお手本がありました。教育合同と同じく大阪全労協加盟労組の仲間で、今回のフェスタで
ブースを出している郵政産業労働者ユニオンが、まさに当事者(MTF)組合員の職場でのカミングアウトを支え、組合運動とし
て支援を担っていくということを訴えているのです。ちょうど、私がそのブースに行った時、ご本人もおられてしばらくいろいろ
と話をしました。郵政ユニオンもきれいなレインボーカラーの横断幕をつくっていました(でも、教育合同の方がかっこいいかな?!)。

  
 13時30分からパレードが始まりました。扇町公園から南森町に出て中崎町から梅田を回ってまた扇町公園に戻るというコー
スで、ふだん私たちが労働運動で日常的に経験しているデモとはまた少し違った雰囲気が新鮮でした。デモの中でも、愛知県から
来たという女性教員の当事者の方と話をすることができました。同僚の何気ない一言がどれほど傷つくか、ということということ
を切々と話されていました。こういう人たちとの出会いのひとつひとつが重みを感じます。

 1時間ほどのパレードの後もう一度扇町公園に戻ってきましたが、さすがに午前中からの参加なので、他の方には申し訳ないけど、
このあたりで切り上げさせてもらいました。

 さて、来年のフェスタはどんな展開になるのか、今から楽しみです。

                                             大阪全労協事務局長 竹林隆