全労協第27回定期全国大会 報告
 10月4日(日)~5日(月)の2日間、静岡・熱海で全労協第27回定期全国大会が開催され、大阪全労協の代議員
として参加してきました。ほかにも、加盟組合から教育合同、電通合同の代議員、それに本部役員を務める者と合わせて
計4名で大阪から参加しました。

 
 まず1日目の開会より、来賓あいさつがあり、又市征治社民党幹事長、鎌田慧(戦争をさせない1000人委員会)、宮川敏一
新社会党副書記長、平賀健一郎(中小労組政策ネット)、藤崎良三全労協顧問の5名の方から、それぞれの立場からのあいさつが
ありました。ここでも、どの人からも必ず出てきた問題はやはり戦争法案のことです。そして、とくに若い人たちの新しい運動に
注目しようとの声が多くみられました。

 
 祝電アピールとして、一坪反戦地主会関東ブロックからのアピールが読み上げられ、沖縄・辺野古の運動を支援するためのさら
なる取り組みが労働組合に求められました。
そのあといよいよ議事に入り、中岡事務局長から経過報告と2-15年方針案、また
会計から決算、予算案がそれぞれ提案されました。

 
 中岡事務局長の提案にかかわって、今大会の一番の議論のポイントは2つありました。1つ目は、やはり戦争法案に対して労働
組合がどう闘ったのか、闘わなかったのか、また、戦争法の強行採決―可決成立以後の闘いをどう進めるのか、という点です。
また、2つ目には、労働法制の大幅改悪攻撃の中で(先月には、まず労働者派遣法が全面改悪された!)、労働組合としてどう闘
っていくのか、という点です。

 これらを中心にその他、加盟組合の争議なども含め、今の全労協の到達点と不十分点が示されました。 
質疑では、郵政産業労働者ユニオン、全国一般東京東部労組(木下争議当該)、国労、全国一般東京東部労組、大阪全労協、全統
一労組、東京都学校ユニオンから意見や報告がありましたが、どの訴えもそれぞれの闘いに裏打ちされた重要な指摘を含むものでした。

大阪全労協からは私が、議案にあまり書かれていない橋下維新の問題点とW選挙も含めてそれに闘う姿勢の確立の必要性と支援を訴
えました。
これらの質疑を終えて1日目の議事が終了しました。
 
 夕食時には参加者全員による交流会が持たれましたが、まあ、こういう場ではみんなマイクの声そこのけに久しぶりに再会した
知人や隣席の人との話に打ち興じて肝心の前で話をしている人の話をあまり聞いていない、というのはどこでも見られる光景ですね。
ただし、東京東部労組の木下争議当該の木下さんがマイクを持たれて、20数年に及んで頸頚腕障害という職業病の責任を追及して
NTTを相手に一歩も退かず継続してきた木下争議を終結するに至った無念さとこれまでの支援のお礼を涙ながらに語られた時には、
参加者一同みんな静かに聞き入っていたのが印象的でした。


 
 ホテルの露天風呂にそのあとはいりましたが、温泉、という割には(源泉かけ流しではないでしょうから)ふつうのお湯とそう
変わりないという印象でした。翌日、同じ組合からの組合員が「ホテルの外に出て、源泉かけ流しの風呂をはしごした」という話
を聞いて、スーパー銭湯マニアの自分としては、ちょっぴりうらやましく感じたものです。


 
しかし、ホテル11階の屋上の露天風呂から海岸線までを一望できる風景を見ながら(本当に海はすぐそこです)、ここに東海大
地震が襲ったり巨大大津波が来たらひとたまりもないだろうな、と思わされました。

 

 さて、閑話休題。2日目の議事は、まず、闘う労働組合のDVD視聴から始まりました。全国一般全国協三多摩労組と全国一般
全国協東京東部労組の2本のビデオです。それぞれ複数の争議の現場をダイジェストしたものですが、やはり、こういう動画は見
る人をひきつけます。アピール力が大きいです。私たちも、これから意識してその作成を目指す必要があると思わされました。
とくに、10月にも続いてストを構えている東部労組全溶支部の闘いは迫力に満ちたものです。
 
 この上映が終わると、質疑が再開されました。2日目には神奈川県共闘、練馬全労協、全国一般きょうとユニオン、全国一般全
国協、国労高崎、大阪教育合同労組、昭和シェル労組からの意見や報告がありました。

 
 
 
 わが大阪の教育合同の大椿代議員からは大阪府の団交拒否に対する今年3月の最高裁勝利判決の報告と、大阪で維新を封じ込め
ることができず全国に波及したことへの責任を表明したうえでのさらなる維新への闘いの拡大・強化、そして、戦争法案反対闘争
に見られる若い新しい運動の萌芽に注目しつつ民間非正規をも組織する合同労組として非正規の実態に労働運動がどう切り込んで
いけるのか、そこに取り組んでいきたいとの力強い訴えがありました。

 

 その他出された疑問点や本部に対する意見としては
・消費税増税についての言及がない。
・リニア新幹線について「慎重な検討が必要」と議案ではなっているがリニアは不要である。
・共産党の「国民連合政府」提案にどう臨むのか。
・労契法で「5年を超えると期限の定めのない雇用に転化」となっているが実際には「更新4回で終わり」という企業が多い。
 労基法の精神の根本が問われている。

・非正規の社会保険適用がいま大きな問題となっている来年10月で4分の3条項の期限が切れ、非正規全面適用となるが実際には
 非正規の時間給切り下げで負担分を捻出する企業が続出している。非正規労働者の権利拡大に全力を挙げる必要がある。

・脱原発プロジェクト通信がML加入者にしかいきわたっておらず。全組織に送付される必要がある。
・全国各地での脱原発集会に全労協の旗を立てる必要がある。
・戦争法強行採決や原発再稼働などの重要な節目には全労協としての抗議声明を発信してほしい。
・決算の未収金は減っているが、予算の方の未収金の拐取のめどはあるのか。などがありました。

 
 
 これに対して、中岡事務局長からの答弁の概要は以下の通りです。
全労協各労組の争議について 
すべての争議を一丸となって勝利するために全力を挙げる。NTT木下さんの争議終結は、不当な攻撃に対しては人は全人生を挙げて闘うと
いうことを実証した。この終結は決してNTTの免罪を意味しない。

 
戦争法案について
 今、求められていることは、この闘いを継続すること。総がかり行動の闘いが平和、民主主義、立憲主義を問い、老若男女を問わず巻き
込んでいる。そこに組織された労働運動の存在はどのようにあるのか、議論する必要がある。

 
橋下・維新に対する闘いについて
 大阪の威信に対する闘いもしっかりとこの場で確認しておきたい。大阪から選挙に向けて要請があれば全力で支援していきたい。
 
統一メーデーについて
 16メーデーは参院選決起集会の側面を持つ。これは、安倍政権打倒の決起でもある。どのように幅広く組織できるかは大きな課題である。
安倍政権打倒にすべてを集約する闘いをつくりあげよう。

 
労働法制改悪について
 労働法制に対する闘いが国会前の闘争だけに収れんされてはいけない。文字通り、職場での闘い、職場で権利を守る闘い、職場での徹底
した議論、これらが不可欠である。また、練馬の報告に会うような職場と地域を結びつけた闘いも必要である。

 
全労協としての発信
 節目ごとに全労協声明はあまり出せていないが、ひとつひとつ丁寧に対応することをしたい。柔軟な発想を身につけたい。ただ、3・11
直後の反原発デモのころに見られた労働組合、労働運動に対する拒否感、忌避感はかなり薄らいできている。今後、さらに未組織、非正規に
全労協の存在を呼びかけていきたい。という内容でした。

 
 この後、活動報告と方針案が賛成大多数で採決され、役員選出が行なわれました。一部役員交代はありましたが、金澤議長・中岡
事務局長の体制で今後もがんばっていきます。

  最後に、3本の特別決議(<戦争法制の強行可決糾弾!戦争とファシズムの道を許さず、沖縄と連帯し、護憲・平和運動を闘う決議
(案)><原発の再稼働を許さず、脱原発社会の実現をめざす決議(案)><安倍政権・財界の狙う労働法制破壊を許さず、労働者が活
き活き働き、人らしく生きることのできる職場・社会を実現する決議(案)>)大会宣言を採択して団結がんばろう!の唱和で無事大会
を終えました。

 発言したいことはまだほかにもありましたが、いろいろあっても全労協は今の日本の社会状況の中でよくがんばっているなあ、との思
いを深くした2日間でした。
                                   竹林 隆(事務局長)