『被災者が直面した現実』    
                      
講師:前田基行(「プロメテウスの罠」記者 

                     於尼崎 小田公民館     主催:さいなら原発尼崎住民の会

 

 深刻な放射能汚染を引き起こした事故から半年あまり、初回前田記者の「防御服の男」から今も続いている朝日新聞の
「プロメテウスの罠」連載が始まりました。防御服の男たちは今でも誰か、追跡調査を行っている今でもわからないとのこと。
当初から発信された報道では、専門家と称する「学者」の説明とはことなる
「事象」が頻発し、政府・東電の「ただちに人体への影響はない」「ご安心いただけたらと思う」「過剰反応が生じており・・・」
等々、ありありと都合悪い
報道は規制されていると感じました。
 現地で直接取材しなければ、今は闇に葬られていたことも多々あるでしょう。
 前田記者が担当された「口止めされた警察官」「死んでも帰れない」  「エネ庁、独自に基準」「遺影代わりの似顔絵」
の記事を中心にお話をお聞きしました。

 
 参加者は120名を超えました。

 アジアのなかでは原子力のことを「核電」といいます。日本では導入時から言葉のごまかしがありました。
 
事故発生から10日ぐらいが本当の危機で 政府は人を見捨てていました。(最悪のシナリオ) 3月12日、 福島県は
浪江町で計測すると(1号爆発の6時間前)15μmsv/hありました。その資料をオフサイトセンタに渡しましたが経産省の
ホ−ムペ−ジにアップされたのは6月3日。14日の時点では30μmsv/hになっていました。
 SPEEDI(スピーディ)の実測値を隠していました オフサイトセンタに45人が集まる予定だったが半分しか集まりませんで
した。たぶん逃げたのでしょう。
4月22日 退避の命令。「戦争に行って、目に見えない戦争をしているようだ」とお父さんから戦場の話を聞いていた被ばく者
の声。 放射能のことが目に見えないだけでなく、知らされなかった。

当時、正直語っていた取材元が、どこかの時点で抑えにかかるようになってしまった。何を守るのか。何を秘密とするのか。
倫理観はどこに。おテントウさまは見てないのか。この根っこを変えていかないと・・・

倫理観、使命感、無責任体制が今の現実



行政の怠慢、文科省と経産省の責任の押し付け合い。
 

直後は不眠不休だった中央官庁も、今はいつもの顔つきに戻っている。それにあわせて東電も上から目線になってきている。
被災者のことを考えられない行政官にとしてふるまう、他人事に。浪江の自宅の保障金は600万円。「お家は買えますよ、
チラシもあります」と新聞のチラシを示した場所は、「田舎暮らしの里」それがダメならマンションだったら買えます。
帰れなくても「家と土地」は財産として残るから「便益を受け入れる、お金の賠償とはそんなもの」と前田記者に説明したそうです。

 

今限定「プロメテウスの罠朗読版」で検索すると連載の動画がごらんいただけます。というより、朝日新聞の担当の方
によれば、アクセス回数が少なければ消去されるとのことです。一つの動画が4分ほどです。

 
【防護服の男】で取材をうけられた管野さんが、たまたま関西においでで、この集会にご参加いただきました。
「よく福島を忘れないで」との声をきくけど、知らないものは忘れようがない。今の現状を見て、聞いて、ご自分に
できることをやっていただきたいと訴えられました。

【プロメテウスの罠】
 人類に火を与えたのはギリシャ神話のプロメテウスだった。火を得たことで人類は文明を発達させ、やがて「夢のエネルギー・原子の火」
を獲得する。
しかし、いま人類は原子の火に悩んでいる。福島第一原発の破綻(はたん)を背景に、国、民、電力を考える。と朝日の説明にあります。